5万円の物件を月3万円で貸す(#2煩悶)
〈この記事を書いた人〉 楽待(月間452万人が読む不動産投資メディア、YouTubeチャンネルは登録者150万人)で記事を書いている現役コラムニスト。SNS総フォロワー数1万人、不動産投資家。
どうも かぶ大家です。 みんなは「これ、儲かるんじゃね⁉︎」って思って熱狂してしまったことある?宝くじとか、パチンコとかギャンブルでもなんでもいい。たぶんあると思うんだよね。 家を「どうぞ、タダであげますよ~」なんて人がいたら、ヒャッハー‼︎…でしょ? 「上手い話には裏がある」 これは投資の鉄則…いや、 それどころか、日本人の共通言語やろ。 みんな、親に言われたよな⁉︎ 「騙されんじゃないよ」って。 (うちだけか?) ただ、みんな、そんな言葉はどこかに置き忘れてきてしまって、儲け話に熱中する。 人には何か足りないものがある。その一つはまさにこれだろう。「先人たちの助言に従わない」。人間らしいといえばらしいが… 私の目の前にタダの家(0円)がある。 間違いなくこれは”人の心を狂わす悪魔”である。 今回の話は前回の続き、購入までの話だ。
前回の話↓↓
◼︎禍々しい物件
男には必ず守り抜かなければならないものがある。それは、「嫁子」と「自分の言葉」だ。
不動産屋(以下:不)「この物件どうします?結構きついと思いますよ」と物件の前で言った。
(いや、あんたが持ってきた話じゃろがい!)
かぶ大家(以下:か)「…是非話を進めて下さい」
私はすでに築古不動産を3戸こなしてた。
自身があった。
俺なら出来ると。
しかし、ふとあの物件を見るとこちらをギンギンに睨みつけていた。
物件は禍々しい「覇王色の覇気」を放っていた。中に入る輩は、みんな気絶してしまう。そんなところだ。
庭の密林が100m程先の山より大きく見えた。
不「まじですか⁉︎」
か「…はい」
恐らく不動産屋は気付いていただろう。
私の口数が減っていたのを…
…震えていたのを。
ただ、男に二言はない。
引き返す道はない、私は「特攻隊」なのだ。
欲が勝つ、タダの物件。
「儲かるかもしれない」という期待。
圧倒的愚策!圧倒的愚劣!◼︎男にも二言はあった
後日、不動産屋から連絡。 不「あの〜、売主の方がやっぱり5万円にして欲しいとのことです」 か「…ごまんえん⁉︎」 この間まで、「タダでもいいから」と言っていたはずなのに。
実は売主が相続の登記をしていなかった。その登記費用を下さいという意味の5万円だったのである。
か「そうですか…わかりました」 (最初はタダだと言ったよね⁉︎) …という細かいことをツッコミたくてもグッと喉の奥にしまい込む。 タダも5万円も不動産の世界から見たら安いもんだ。 一撃で数百万も指値(※)が効いてしまう世界。
※指値=値引き。数千万の物件とかは数十、数百万値引きしてもらうのは比較的、当たり前なのだ。
売主(男)には二言があっても私には二言はないのである。ニンテンドーSwitch2買えるやんか!!うまい飯食えるやんか!!きーーーーーーーっ!!
◼︎悪魔物件のエネルギーは連鎖する
ついに決済(※)当日。
※決済とはお金を売主に払い、物件の登記移転を行うことである。
あの、悪魔の物件の飼い主になる日だ。 売主も来ていた。 双子だった。 売主は”アレ”が悪魔過ぎて手に負えなかったという。 (私の前でそれいう?) 2人ともやけに会話のいきがぴったりだった。 さすが双子。 5万円を売主に支払った。 契約はスムーズ過ぎた。 やっぱり売主は早く手放したいのだろう。 なるほど。 2人で来ていたのはプレッシャーを与えるためか。(完全な主観w) 30分もかからず終了。 そして、担ボ(※)を渡す。 担ボは本当にやるのか最後まで迷った。
※担ボ=担当者ボーナス。仲介手数料とは別に不動産を紹介してくれた担当者に払う賄賂みたいなもんだ。つまり、「また次の物件もよろしくね」という意味がある。
手土産のお菓子の中に忍ばせる2万円。 事務所のみんなで食べられても困るので、事務所用と個人用で分けてやったのである。 これは、”受け取れない”、”受け取らない会社”もあるので、最後までどうしようか悩んだ。 でも、「まぁ…いっか」って勢いだ。 帰る道中。あの担当者から連絡が…。 不「今日はありがとうございました」 不「お菓子も全部皆で頂いております」 不「またよろしくお願いします」 え…みんなで? あの二万円がどこに行ったのか、現在も不明なままである… そして、、翌月、この担当者は
不動産屋を辞めることになる。 えっ⁉︎ あの担ボは退職とは関係ないよね…⁉︎ ってか辞めるならやっぱりやらければよかったじゃん!!悔しい!!悔しすぎる!!家族ではま寿司行けたのに!!悔しい!!!
◼︎さいごに
不動産の購入、特に悪魔のような物件は迷いが常に生じるものである。 これで良かったのか? やっぱりやめた方が良いのか? 先が不透明だからこその葛藤なのだ。 案の定、これからも見事に心を折られる出来事が多発するのである。 次回、謎のブルーシートの謎が解き明かされる(前回参照)。そして、新たに押入れから発見された「ダイナマイト」と書かれた箱。 実はそこは元炭鉱街だった…。 第3話を待て!!
〈作者の独り言〉
今回の話は前回の続きでした。(私の中でですが)続きものの冒頭部分のライティングはやや難易度が高いと感じます。 テーマも決められず、どうしようかな…と悩んでいたところ、B’z 「love me,I love you」が流れてきました。私は曲を自分なりに因数分解して解釈するのが好きなので、この曲もやってみたところ、“自分の中の葛藤”がテーマだということがわかりました(自己解釈w)。稲葉さんカッケー!! 私も稲葉さんみたいに「自分の葛藤を描きてぇ」と強烈に思い、すぐにサブタイトルを「煩悶(はんもん)」にして、急いで文章を構成していきました。なので文章それぞれに葛藤が見られる内容になっているかなと思います。 書いているうちに「葛藤」というよりも作品全体が「人間の業」に寄ってしまいましたが、それもまた良いでしょう。 ただ、前回は「恐怖-笑い」という明確でわかりやすいテーマでしたが、今回は「葛藤-迷い」なので、スッキリしない内容です。恐らく前回よりも反応は少ないでしょう。 なのでより深く文章を楽しんでもらいたいなという思いから、この〈作者の独り言〉をつけました。 「自分の芯から 気持ちよくなりたけりゃ 今出して」(B’z 「love me,I love you」より) それではまた次回。 最後まで読んでくれてありがとうね♪
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めちゃくちゃ続きが気になります😊